九割九分九厘蛇足

あいうえお作文製造機 0.1%くらい役に立つことを書く(予定)

数学教師が合成関数の微分をちゃんと教えてくれないのは何故か

正直、他の方が書いていることに比べると、この記事は大したことないと思う。 しかし、あいうえお作文ばかり書いてるのもなんなので、書いてしまうことにする。

一口に教師と言っても色々あるが、ここでは高校生を対象に教えている教師のつもりだ。

早速だが、  f(x) g(x)を代入した、合成関数の微分は次式で表される。

{ \displaystyle
\frac{d}{dx} f(g(x)) = f'(g(x))g(x)
}

本当はこの関数の微分が出来るかどうかなどの条件が要るのだが、省略する。

合成関数の微分はこの式で表されるにも拘らず、この式を板書している教師を私は見たことがない。

では、どのように説明する(した)のだろうか。

例を挙げた方が早いと思われる。

例えば、 \displaystyle f(x) = \sin2xを考える。

教師は

 \displaystyle \sin2x微分すると \displaystyle \cos2xになるが、  \displaystyle 2x微分せなあかんから答えは \displaystyle 2\cos2x

という説明をする。

これを初めて聞いたとき私は「何やそれ」と思った。

勿論、ちゃんと教えてくれる人もいるかもしれないが、私は出会ったことがない。 予備校教師ですらそうだった(私がその予備校に入ったときは、定員がいっぱいで、上位クラスに入れなかったということも原因だったかもしれない。それと、私の名誉のために書いておくと、客観的に見ても、私は上位クラスに入ることが出来る学力だった)。

数学教師は、と書いたが、理由があって、ちゃんと教えてくれる教師もいるのだ。それは物理教師だ。

物理教師は、特に \displaystyle u = g(x)と置いて

{ \displaystyle
\frac{dy}{dx}  = \frac{dy}{du} \frac{du}{dx}
}の形でもって、微分をするという説明をすることが多い(本質的には最初に示した式と同じ)。

原因はなんであろうか。

高校数学は、意味が分かっていなくとも、解けてしまうことが問題がある。

意味が分かっていなくとも解けてしまうとはどういうことか。 下記の2つの問題を見てみよう。

 \displaystyle f(x) = x^{3}微分せよ

 \displaystyle f(x) = x^{3} のとき  \displaystyle f'(x) = 3x^{2} を証明せよ

前者は、ほとんどの生徒が解けると思われる。

後者が解ける生徒はほとんどいないだろう。公式しか覚えていない人が多いからだ。

物理で言えば、前者のような問題は出しにくい。物理は本質的なことを問う場合がほとんどだ。

だから、物理教師は、生徒相手にきちんと伝えないといけない。

そういう意味で、高校課程において、物理は数学よりも数学らしい。

本来、数学らしいことは数学でやるべきことだが、事実上不可能なのだろう。

数学がそこそこ出来ても、物理が苦手という人は一定数いるのではないか。そう私は踏んでいる。

理系に進むべきか否かは、物理にかかっていると思われる。

…何が言いたかったのだったっけか。

そうだ、数学教師が合成関数の微分をちゃんと教えてくれない理由だ。

数学が数学として機能していないのが原因だ。

私の考察はこれで以上です。